日蓮正宗入門

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序編 釈尊の仏教 第一章 釈尊の生涯 4

四、釈尊の入滅

涅槃
8年間にわたって法華経を説かれた釈尊は、自らの入滅(にゅうめつ)が近いことを悟り、摩竭陀国(まかだこく)を旅立って拘尸那掲羅(くしながら)(クシナーラ)に向かいました。拘尸那掲羅に着くと釈尊は、一日一夜の説法といわれる『涅槃経(ねはんぎょう)』を説かれました。そして沙羅林(しゃらりん)の沙羅双樹(しゃらそうじゅ)の間に頭を北に向け、右脇(みぎわき)を下にして臥(ふ)し、心安らかに入滅のときを待たれました。こうして釈尊は悲しむ弟子らを諭(さと)し、紀元前949年2月15日、安祥(あんじょう)として80歳で入滅されました。

この入滅のときには、大地は震動し、天鼓(てんく)が鳴り、沙羅双樹は白色に変じたといいます。このとき十大弟子の阿難(あなん)、阿那律(あなりつ)等の比丘(びく)たちは入滅をいたむ詩偈(しげ)を唱え、さらに阿難と阿那律法話をもってその夜を過ごしました。

そしていよいよ荼毘(だび)に付されることになり、在家の代表者が点火しようとしましたが、火はつくことなく7日間がたち、やがて嗣法(しほう)の弟子である摩伽迦葉(まかかしょう)が到着し、その手によって、ようやく火葬することができたといわれています。
 その後、弟子たちは、遺骨と灰(はい)を分配して8つの舎利(しゃり)塔と瓶(びん)塔、灰塔の十塔を建立し、釈尊を恭敬礼拝(くぎょうらいはい)し続けました。

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